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日本の企業はかつて、モノづくりによって付加価値を得てきた。
つまり、「安い原材料を使って商品をつくり、できるだけ製品価格を上げることによって、付加価値を大きくする方法を取ってきた」が、最近ではこのような製造による付加価値ではなく、「商品やサービスが受け手にもたらす価値の拡大によって付加価値を得るようになってきた」のである。
事実、わが国のファッションビジネスの製造付加価値は、中国などからの輸入品の増加や消費ファッション産業を担う人材育成を目指す産業教育機関で、「実学」に基づく実践的な教育が特徴。
ビジネススクールと総合研究所で構成する。
不振の影響を受けて低迷している。
こうした状況のなかで、マーケティングによる付加価値の拡大が注目され、重視されるようになったのである。
それでは、マーケティングはどういう機能をもつのだろうか。
ファッションビジネスは大きく、商品を製造する生産セクターと、商品を消費する消費セクターとに分けられるが、この両者の隔たりの橋渡し役を果たすのがマーケティングの機能ということができる。
I下Iビジネススクールはマーケティングのマクロ的な機能を、仕入れ、販売、輸送、そうした機能を果たすことによって、「マーケティングは顧客満足を満たし、そうした中で価値を生み出してきた」という。
つまり、マーケティングには、顧客の欲しがる商品を企画し、商品の効用を高める、顧客の欲しがる時点に商品を供給し、時間の効用を高める、顧客の欲しがる場所で商品し、所有の効用を高めるーといった効用が見込めるのである。
それでは、ファッションビジネスはどのようにすれば、マーケティングによって付加価値を得ることができるのだろうか。
I下Iビジネススクールは以下のような方法を指摘する。
顧客ニーズに合った商品を企画する、顧客ニーズに対応した商品ミックスを計画する、顧客に喜ばれるブランドを付ける、顧客の購入しやすい売り場を揃える、顧客の欲しがる時点に提供する、適切な価格を付ける、安心して買える方法を提示する。
流行がつくられる場所の筆頭に挙げられるのは、デザイナーコレクションと呼ばれるシーズンごとのファッションショーだ。
年2回、春夏物と秋冬物に分けて行なわれる。
パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、東京。
それに韓国のソウルやスペインのマドリード、オーストラリアなど世界各地で開かれるようになっており、ここから発信されるシーズントレンド、つまり流行は、デザイナーブランドの不振がしきりといわれるようになった最近でもなお強い影響力をもっている。
これと並ぶ流行発信地はストリート。
若者のサブカルチャーやファッション雑誌、そこに登場するスタイリストなど〝おしゃれセレブ〟のスタイル、人気ショップの新商品などが街を介してトレンドになっていく。
これらが互いに影響し合って流行ができあがり、ヒット商品が生まれる。
ヒットといっても、ボヘミアンやロマンチックといったファッションテーマ、タンクトップやカーゴパンツなどのアイテム、サテンやジャージーなどの素材、ピンタックやドローストリングなどのディテール、加えてアフリカ、中近東、東南アジアなどユダヤ、キリスト教徒以外の民族調ファッションを指すことが多い。
工、柄、カラーにコーディネートの仕方と、そのカテゴリーは多様だ。
立地や店構え、商法そのものにも流行があり、何が売れるかという命題に直結しているのが最近の特徴になっている。
ただ、トレンドが以前ほど長く続いたり、大きくなったりしなくなっている。
ヒット商品はピンポイントで、あっという間に消える傾向が強まっている。
「流行だから」が購買のきっかけにはなりにくい。
その理由の一つは情報の発達と先走り。
初夏に毛皮のコートを売るといった具合に販売の前倒しが進み、トレンド商品はシーズン最初のごく短期間にしか通用しなくなっている。
もう一つは消費者の成熟だ。
トレンドを情報として知ってはいても、ライフスタイルに合わせて自分なりの取捨選択ができる。
見る目が肥えているので、トレンド性と個性、汎用性や素材、サイズ、価格、ブランドバリューなどすべてのバランスが良くないと手を出さなくなってきた。
セール時期まで熟知している。
ファッションの多様化、個性化がいわれ始めたのは1970年代に入ってからのこと。
それまではパリの企画会社やテキスタイル会社がつくり出したシーズントレンド(スタイル、色、柄、素材)を日本の化合繊メーカーや紡績会社が情報として取り入れ、アパレルメーカーや大手百貨店を中心にした売り場に流して流行を操作していた。
当時はそうした上から下へ流される流行がかなりの広がりをみせていた。
それが揺らぎ始めたのが1960年代後半から1970年代初頭。
いまではもう、流行やトレンドに対する価値観そのものが揺らいでいるといえる。
アパレルとは「衣服」のことであり、アパレル産業とは衣服産業のことである。
アパレルという用語はアメリカから入ってきた。
業界に定着したのは、通商産業省生活産業局がこのビジョンでは「これからの繊維産業の発展は、アパレル産業の発達にかかっている」と謳い上げ、その振興に乗り出した。
当時、経済の高度成長が続いており、国民総生産(GNP)が拡大して消費景気に沸いていた。
しかし、ニクソンショック(1971年)に続く第1次オイルショック(1973年)で、合繊や紡績など素材産業は大打撃を受け、リストラの渦中にあった。
当時「婦人服だけなぜ売れる」と表現されたものである。
この時期に、ファッション産業の主役がアパレル産業に移ったのは当然のなりゆきであった。
アパレル産業が発展した要因は、第一に消費景気を反映した既製服需要の盛り上がりがある。
カー同士や、メーカーと小売業が契約するなどの形態がある。
大量生産によるコストダウンが可能な一方で、責任の所在が不透明になる問題もある。
この時期に既製服比率はほとんどの服種で90%台に達し、生地売りのオーダーなどが縮小した。
また婦人服の市場規模が紳士服をはるかに上回り、婦人服がファッション商品の中軸となった。
専門店は三愛、新宿タカノなどが、全国に続々と誕生したファッションビルに出店して、NC(ナショナルチェーン)化していき、「東京ファッション」を普及させた。
この時期に、次々と誕生したファッション雑誌もそれに一役買った。
第、アパレル業界自身のファッションビジネス化である。
東京ファッションウイーク(T下W、1975年発足)をはじめ、ファッションフェアが全国各地の業界団体で取り組まれ、ファッションに対する感性や生産技術の向上を競った。
もう一方では各種のデザインコンテストが始まり、また縫製自動機器や立体裁断技術の導入が積極的に行なわれた。
アパレル産業はその後、1980年代前後にDC(デザイナー・キャラクター)ブランドブームを迎え欄熟期に入った。
そして1985年のプラザ合意による円高への移行で国際的な大競争時代になり、インポートブランドが続々と日本に進出してきた。
恵まれた国内市場での競争しか経験のない日本のアパレル企業にとって、世界のビッグブランドとの大競争に勝ち残れるかどうかが問われている。
今後の課題は、過去の成長条件から脱皮し、日本の消費マーケットを分析してライフスタイル型産業に徹すること。
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